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海外旅行紀行・戯言日記

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「大学」-宇野哲人

所謂四書五経の筆頭に挙げられる「大学」の序文の宇野哲人の通解は下記の様です。

天が人を生む以上は、きっとこの人に仁義礼智を生まれついて与えたはずである。しかしながら、人の気質は、人々によって異なり、誰でも聖人君子の如く清き気質を受けて生まれたのでは無く、或いは濁った気質の人もある。そこで人々が皆、その本然として備わっている仁義礼智の徳を知ってこれを全うすると言う訳にはいかない。本然の性に四徳の備わっていることも知らず、これを失う人も少なくない。万民本然の性を知らずしてこれを失うに当たりて、一度聡明叡智にして、良く自分の本性を明きらめ尽くす者が、その間に出づれば、天は必ずこの人に命じてもって天下の万民の君となりてこれを治め、師となり手これを教育せしめて、もって万民をして各々その本性の善に立ち帰らしむるのである。

息子である宇野精一が「この書物が政治思想の根幹であると言えば、自分は政治に関心が無いとか、政治家で無いからとか思う人もあろうが、儒家の思想は身近な所から始めて遠くに及ぼすと言うのが主張で、むしろ身近な問題を論じているのである。真理は常に簡単であり、身近な所にあると信ずる。」と序文に書いているのです。


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